Androidからの共有 GoogleのChromecastが日本で発売されるのでMiracastの方を買ってみる

とりあえずブロードバンド配信の機器的なニュースふたつ?

ひとつは、UstreamのVIERAアプリが提供終了。はてさて。

ふたつめ。GoogleのChromecast、やっと日本でも発売されるようですね。昔Nexus Qというものがあったようですが、その後継らしきもの?
基本的にはコンテンツの共有的なもので、YouTube動画、Google Play Movie?の再生などなどができるようですが、YouTubeだけならAndroidとの接続を含め、PS3やテレビでもほぼ同じことができるので、魅力はあんまりないのです。というわけでChromecast、Miracast、SlimPortなどを比べてみたいと思いますよ。

Chromecastはビックカメラなどでポイントなしで販売されているのでポイントを使うのがお得かな。たまっているなら買ってみてもいいんではないでしょうか。 ヨドバシでは見かけませんでしたよ。
Chromecastの接続から初期設定は簡単です。設定にはAndroidかiPhoneかPC(Wi-Fi搭載のもの)か、そのあたりが最低1つ必要です。 Nexus 7から設定してみましたよ。
Chromecastの電源はmicroUSBを使って供給できれば何でもいいようで、付属のACアダプタとUSBケーブルも分離できるようになっているのでテレビのUSB端子などから電源を取ります。
最初に電源が入ると設定アプリがダウンロードできるURLを紹介して待機しているのでアプリをAndroidにインストール、起動してセットアップを進めます。Wi-Fiの情報を入力するのですが、WPSなどの便利なものには対応しておらず、帯域も2.4GHz帯のみの対応です。設定が終わるとアップデートファイルをダウンロードして再起動され、それで準備はだいたい完了のようです。
設定可能なのは、Chromecastの名前、Wi-Fi、タイムゾーン、時刻の表示形式、言語、データの共有の数項目だけです。アプリのインストールなどは全くできません。
それと、クーポンがもらえるようで、Google Playで映画レンタルに利用できるクーポンというのがメニューから取得できました。

設定が終わってしまえば設定のためのアプリはもう不要。設定をしたのと他の端末やアカウントからでもChromecastに対応していればネットワーク内のChromecastを見つけ、アイコンを表示しているようです。Googleアカウントに紐付いているのかと思いましたがそうでもありません。

Chromecastの優位点と感じたのは、利用前の準備が最低限で済むこと、アプリを選ばないことぐらいでしょうか。テレビやPS3側では起動してYouTubeアプリを選び待ち状態にするという手間がChromecastでは常時起動しっぱなしなので何もしないでいいのです。アプリからChromecastに接続するとHDMI CECでテレビの電源も入るのでそのまま動画の再生をはじめるだけです。その代わり待機電力は大きいかもしれません。テレビの電源を切ってくれることもないのでいまひとつ?
YouTube TVやPS3のYouTubeはYouTube専用の、DLNAはDLNAの待ち受けをしていますが、ChromecastではChromecastで使えるアプリ全般を待ち受けし、接続されると再生に必要なアプリをJava Appletのようにダウンロードし、再生することもできるようです。YouTubeなどは標準搭載されている動画再生用の環境を使っています。

PCからは、Google Chromeに拡張を入れることでいくつか共有することができます。YouTube、Play Movie、Google Chromeのタブなどが共有できました。タブを使うことでWebは使えますが、他のブラウザでは利用できません。画面全体の共有もできません。

それならというわけで Panasonic Store限定でしばらく前から投げ売り気味のMiracastアダプタの方を買ってみましょうやと2つめの機器に入ります。
Miracastは何者かというと、ワイヤレスのHDMIっぽい規格でWi-Fi Directだか何かで映像を飛ばします。DLNAやChromecastは動画などコンテンツ主体ですが、Miracastは端末の画面という違いがあります。Intelはその前にWiDiとかいう規格を勧めてたのかな? Miracast側に対応するようになったみたいだけどヨドバシなどには両方あったかもしれないので購入するときは注意。
Miracast対応Android端末も割と幅広くあり、Android 4.2ぐらいでは対応しているようですね。それより古いISW16SHとNexus 7では対応していそうです。プリインストールアプリのみ対応の機種があったりいろいろ制限はあるみたいですが。
YouTubeは昔からいろいろ共有する方法があったんですが、その他にもAndroid端末の画面をテレビ等に出力する方法はあるので列挙してみる。
  • 有線
    • MHL (日本のAndroid?)
    • SlimPort (比較的新しいNexusなど)
    • microHDMI (タブレット端末とか古い機種)
  • 無線
    • Miracast
  • ネットワーク(動画系)
    • Chromecast
    • YouTube Remote/YouTube TV
    • DLNA
  • 逆のリモートデスクトップ的なもの
    • TeamViewer
    • Windows リモートデスクトップ (Windows)
    • Chrome リモートデスクトップ
    • Google ハングアウト
曖昧な分け方で数えていたらきりがないのでこのへんで。
有線接続はMHLが主流ですがGoogleはSlimPort好きみたいですね。
Xperia Z2 TabletではMiracastのディスプレイ側機器になったり操作したりもできるようです。操作はどうやって共有するのか謎ですが、UIBCという規格もあるらしく、それを使っているのかどうかは謎。
手元に動画などがあるときはDLNAとかの方がよかったり、ストリーム配信的なものはChromecastやPS3やテレビに載せられるYouTubeアプリなどなどいろいろ。YouTubeひとつ取ってみても対応機器も操作方法も山のようにあります。

今回購入の品
Panasonic EB-L70181 というMiracastアダプタを購入しましたよ。
もともとはdocomoスマートフォン用か?
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2013/01/jn130122-1/jn130122-1.html
720pとかどこかに書いてあったがとりあえずフルHDには対応しているっぽいので一安心。
これは5GHz帯にも対応しているので150Mbpsぐらいで使えるかな。2.4GHz帯だとWi-Fiアンテナ1本アンドロイドでは75Mbpsぐらいになるはず。(どちらも802.11nで)
これも電源アダプタはmicroUSBなのでテレビ裏の端子でもかまいません。
MPEG2か4かで圧縮されるのでどの程度になるのかは謎です。MHLは3D対応ケーブルがあるようですが、3D再生とかできる機種はあるのか? 謎ですね…。

Miracast対応は古い機種でも可能なものはありますが、Android標準では4.2ぐらいから対応しているようです。それ以前の機種では出力できるアプリに制限があったりします。今回はau ISW16SHとNexus 7 2013にて接続してみました。接続はWi-Fi Directを使用するWi-Fiの標準的な映像転送技術っぽいものになります。

Nexus 7ではMiracastに接続しつつWi-Fiも使えますが、au ISW16SHではMiracastやWi-Fi Direct利用中は他のWi-Fiに接続できません。

Nexus 7のメニューは[設定] [ディスプレイ] [画面のキャスト] で右上メニューから[ワイヤレスディスプレイの有効化]をチェックします。
出てきたPanasonicWDAなんとかというワイヤレスディスプレイに接続すると接続許可をきいてくるのでMiracast側のボタンを押します。これは初回だけです。
とりあえずそれだけでNexus 7の画面がテレビに写ります。回転を有効にすると画面に納まる範囲に縮小されて表示されます。
Nexus 7は1920x1200の解像度なのでドットバイドットで表示することはできないようですが、スマートフォン系の1920x1080のAndroid端末なら横画面にしたときにフルサイズにすることができます。
アプリ毎に対応する必要がないのでニコニコ動画などでも視聴可能です。
Google Play Movieなど対応アプリではChromecastの他にMiracastにも対応しているようで、フルサイズで動画を視聴することができました。ダウンロード済の映像をオフラインでも視聴できるということでしょうか。YouTubeは対応していないのでこの違いは何なのでしょう。やや不思議です。
電子書籍アプリなども読めますね。手元の方が読みやすいとは思いますが。
Miracastはなんでもかんでもディスプレイに表示できるので動画の他にいろいろ投影したい、という場合にはよいです。


購入はこのあたりからかな
https://ec-club.panasonic.jp/mall/sec/original/
Miracast (Amazon.co.jp)

というわけで3つめ。昔買ったSlimPortアダプタが不良のまま放置してしまったので別のSlimPortアダプタを購入してみました。Nexus 7 (2013)などが対応しています。
こちらもMiracastと扱いはほぼ同じです。なんでもかんでも画面がそのままミラーリングで表示され、1920x1200ではやや縮小されているのも変わりなく、Google Play MovieはSlimPortにも対応していました。接続アイコンだけは出てきませんが、サブディスプレイという扱いでは同じなのでしょう。国内で流行りのMHLでも同じ対応なのでしょうね。
SlimPortとMiracastでは、画質にもそれほど差があるようには見えないので、ワイヤレスのMiracastの方がお気楽かなとも思います。

MiracastもSlimPortもHDMI CECには対応していない型のものですが、Chromecast以上にアプリを選ばす利用することができます。値段的にもSlimPortやMHLは安く、MiracastもChromecastとほぼ同じ値段で買えたりします。残念なのはどれもYouTube 3Dには積極的に対応していないことですかね。SlimPortアダプタ、Miracastアダプタ、DVI-D端子のRGB出力にも対応していないようで、変換ケーブルでDVI-D端子に繋いでみましたが何も表示してくれません。ChromecastもChromeロゴだけは表示してくれましたが他は全く表示されません。どれかうまくいったらトリプルディスプレイ的なものも試してみようと思ったのですが、残念です。

簡単な比較、どうでしたか。そのうちMHLも変換アダプタで試してみるかも。ではでは。


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